猫のチャックと少女


こんにちは。なぜだか猫ちゃんを一度も触ったことがないヒロ ナカムラです。

話題沸騰!ポピュラリティギャラリーさんで開催中のサイトウユウスケさんの個展に行ってきました~~!

前回とその前の個展がギャラリールモンドだったので「なぜポピュラリティ(旧タンバリンギャラリー)?」と思ったら、より以前に2回タンバリンさんで個展をされていたのですね…納得。その頃の僕は広告代理店に忙殺される日々を送っておりましたデス。イラストレーションが少しでも好きな方なら誰もがご存知のお方。名前を知らなくても絵を見たら分かる方も多いのではないでしょうか。僕も昔は音楽好きだったので「ミュージックマガジン」の表紙でずーーっとサイトウさんの絵を6年間!見ていたことになります。

サイトウさんと言えば、カラッとした温暖なアメリカ西海岸のような空気が漂ってくる人物画を想像しますよね(めちゃくちゃ勝手なイメージ)。スタイリッシュでありながら、開放的でヴィヴィッドでエネルギッシュ。と同時に、少しぬるっとした油絵の具のような質感が灼熱の太陽やドラマティックなサンセットを演出。分かるかな…このニュアンス 笑。NYとかとの小洒落た感じとも違うんです~。要するに爽やかに強い!ってこと。とにかく一度観たら忘れられない作風。同業者にファンが多いのもうなずけます。お人柄もとても素敵で、お会いするたび「きゃ~~ユ~スケさま~~」ってなっちゃう人も多いはず ٩(ˊᗜˋ*)و

基本的にデジタルでの作画。僕はルモンドの展示に行くまでは手描きかと思ってました。ミュージックマガジンの表紙もデジタル。そうです、今でこそ激増しましたが、早くからデジタルを取り入れて描かれているプロ中のプロ。

※サイトウさんは手描きも激ウマです。ソフトはPhotoshopでペンタブを使って描いているとのこと。これほどまでに魅了させてくれるのだから、もうデジタルとかアナログとかどうでも良いですね。

で、やっと本題の個展のお話し。タイトルは『Chack and the Girl ー猫のチャックと少女ー』。

昨年のギャラリールモンドで開催されたグループ展『Cat Power』(僕がルモンドで一番大好きな企画展)がきっかけらしい。そこでサイトウさんが出品した作品は、猫を抱いたひとりの少女でした。僕も覚えてます。その猫ちゃんのモデルはご自身の飼い猫で、本当は白猫なのだそうですが、絵に締まりが欲しくて部分的に塗りつぶしてシャム猫に変身させたのだとか 笑。今回の個展はそのシャム猫と少女の世界を広げた内容となっておりました。

非常に興味深かったのがタッチと設定。ほぼ全作品にチャックと少女は登場しているのですが、シンプルで可愛らしい線画があれば、ノスタルジックな塗りもある。少女は小学生かと思ったら高校生の顔つきも。「全部同じイラストレーターさんが描いたの?グループ展?」って思うほど多くの表現が展開されています。普通であれば最終的に同じタッチで仕上げるものですが。なんでも、いろんなタッチを試してるうちに、このままでも良いかな?ってなったそう。コロナでの開催延期もあり、今回は展示に対してあまりキメキメにしないようにしたそうです。少女の年齢がバラバラなのは「少女が大人になってからチャックと過ごした日々を回想している」という設定に。なるほど~!!もともと圧倒的な技術力をお持ちなので、どのタッチも見事に成立しちゃってるのがスゴい…。新しいサイトウさんをたくさん楽しむことができます。

「僕はどんなタッチでも描けるよ!」というスキルアピールではなく、「このタッチで描いてみたい!」「こういうタッチで描いたらどうなるんだろう」「この二人のこういう関係って面白いかも!」みたいな、試しながら楽しみながら遊んでいる余裕すら感じました。数年前はモニターが色ズレしたような仕上げが特徴的でしたが、今回はそういう技法はほとんどなく、かわりにいろんな種類のスクリーントーンがさりげなく効果的に使われてます☆彡

先日、サイトウさんがnoteに投稿したこの半年間についての記事を拝読させていただきました。これがボリューミーでファンは絶対に読むべし!最後に書かれていた文があまりにも印象的だったので、少しだけコピペさせていただきます。(問題ありならすぐ消します)

「そして作品が全部そろった時、さらに気づいた。 ああ、これは自分なのだと。大人になった自分があの頃の自分を描いていたんだと。チャックも女の子もまとめて自分。周りと馴染めなかったり自分だけの世界に入り込んだり。この展示は自分の過去を丸裸にし、みんなに観てもらうことで社会にもう一度溶け込むことができる機会なんだ。大丈夫、あの頃の自分。もうひねくれてないで素直になって観てもらおう。これはいつのまに自分を許すことができた展示。非常にパーソナルな展示。もしこの展示を観た人がいいねと言ってくれたら、きっとあの頃の私も喜んでくれるはず。」

なんと素敵な文章なんでしょう。ますますファンになってしまう~~っ!! 作家さんがこうやって自分の気持ちや制作背景を言葉に出すのってやっぱり大事ですよね。作品の見え方も変わるし、ご本人の魅力も倍増します。文章書くのって大変だけど、伝えるためには必要なツールなんですよね。このコラムもそうなるといいなぁ。

最近では髭(HiGE)の新曲『GIZMO』Official Music Videoのアニメーションにも挑戦。歌詞のひとつひとつをしっかり受け取り、丁寧に絵に起こしているあたりも人柄を感じました。作品はやっぱり西海岸の空気!最高に楽しい映像ですよ~! You are my destiny♪ ふっふっふ~♪ 実は僕と年齢がほぼ同じ。常に好奇心旺盛で、どこまでも進化し続ける姿勢は見習いたいものです。個人的にクレイジーケンバンドや髭も大好きなバンドなので、今度ゆっくり絵や音楽についてお話ししたいです!

では、また~ ^o^/


サイトウユウスケ 個展『Chack and the Girlー猫のチャックと少女ー』

Popularity gallery & studio

東京都渋谷区神宮前2-3-24

2020.8.18 - 9.6 月曜休廊

11:00 - 19:00(最終日17:00まで)

サイトウユウスケ|Yusuke Saitoh

https://www.instagram.com/saitoh_yusuke/

https://twitter.com/saitoh_yusuke

https://saitoh-yusuke.com/


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